ライフスタイル

私がベジタリアンになった理由&よかったこと。あるあるな質問に全部答えます

最近ではマクロビオティック食やローフードなども日本に浸透してきており、2020年の東京オリンピックや外国人観光客増加の影響からかビーガン・ベジタリアンなどの菜食主義者対応のカフェやレストランもかなり増えてきました。

しかし、日本ではまだまだ菜食主義者は社会的にはマイノリティ。「肉を食べない」と言うと、驚きの目で見られることもかなりあります。

私自身も20代前半くらいまでは動物性食品を食べていました。というか、むしろお肉もお魚も大好物でした。

なので、以前テレビ番組でバレエダンサーの草刈民代さんが「もう10年くらい焼肉食べてない」とコメントするのを見て「何食べて生きてんの?」と思ったこともありました笑

そんな私も肉を食べなくなってもう10年以上。

今回はなぜ私が菜食主義者になったのかその理由、体調や性格面、ライフスタイルや社会的に困ったことなど、あるあるな質問に答えていきます。

 

※ちなみにここではあくまでも一個人の主観を述べているだけですので、菜食主義を勧めている訳でも特定の食生活を否定している訳でもありません。「世の中にはこんな考えの人もいるのか」程度に楽にお読みいただければ幸いです^^

ベジタリアンって普段何食べてるの?外食はどうしてる?そもそもベジタリアンとは

そもそもの話をしますが、「ベジタリアン」という言葉には様々な定義があります。

以前都内のビーガンラーメンの記事を書いた時にも軽く解説していますが、完全菜食主義者「ビーガン」は、食はもちろん衣類や化粧品なども含めた生活の一切において動物性食品を含まない生活をする厳格な菜食主義

日本でこのスタイルを日常に取り入れるのは社会的になかなか至難の技ですが、私は一時期このヴィーガニズムを取り入れた時期もありました。

 

対してベジタリアンとは、広い範囲で「肉を食べない」を意味することが多いかなというのが個人的見解です。

「動物性食品」全てを生活に取り入れない訳ではなく魚を食べる「ペスカタリアン」卵を食べる「オボベジタリアン」乳製品を食べる「ラクトベジタリアン」などは全て「ベジタリアン」の範疇に分類されます。

私の現在のライフスタイルは果物が主食の「フルータリアン」的な生活を取り入れています。しかし、完全にフルータリアンではありません。サラダを食べたりパスタを作ったり、あとコーヒーはどうしてもやめられないのでソイラテは毎日飲んでいます。

 

ちなみにいつも思うんですが、「ソイラテ」って言葉、おかしくないですかね。「ラテ」は「ミルクと割る」意味でいくと、コーヒーの要素がない気がするのですが・・。

 

まぁ話を戻しますね笑

そんな感じで、私は普段動物性食品は滅多に摂りません。食だけでいうとヴィーガンに近い食生活を送っています。

ただ、友人と外食をするときや実家に帰る時などは普通に同じ食事をいただいています。ステーキ専門店などでない限りは大抵のお店で困ることはありません。野菜をたくさんいただける焼肉やバーベキューにもよく行きます。

 

また最近は日本でもベジタリアニズムに理解のある風潮になっているので、コース料理など残すことがマナー違反になる様なお店などでは、予約段階で予め抜いていただくことが可能か相談させていただいたりすることもあります。

あと甘いものとかお茶とかするときに普通にケーキとか食べたりします。デザートはひとりよりも一緒に食べる方が楽しいですからね。

私がベジタリアンになった理由

誰かと一緒に食事をするときは極力その方に不要な気を遣わせない様に気をつけますし、言わなくて済む場合は言わないことも多いです。なのでファミレスもファーストフード店もカフェも普通に行ってパンケーキとか食べたりしてます。

ただ、ひとりでご飯を食べる時は基本的にりんごとかで済ませますし、忙しい時はカバンの中にバナナ一房入れてあとは隙間時間にスタバにふらっと入ってソイラテを飲んで一日の食事を終了することも多いです。

 

・・・こういう話を正直に言うと、大抵ドン引きされます笑

 

ドン引きしない方は大抵、海外経験の長い方や恋人や家族が外国人の方、ヨガやファスティングに通じている方。そうでない場合はだいたい「お腹空かない?」とか「体力持たないよ」とか心配してくださいます。

とってもありがたいと思うと同時に、心配させてしまって申し訳ないなーと思うのですが、

 

全然、元気です!笑

 

私のことをよく知ってる友人や家族からは、「あんたは何でそんな元気な訳?」と聞かれます笑。

忙しさでいったら10代、20代前半の時と比べ物になりませんが、おそらく当時よりも体力は上がってるのではと思うほど、超元気に過ごしています。

理由その1:体力と気力の維持

私がそもそもこの食生活になった理由の一つには、体力と気力の維持があります。

意外に思われるかもしれませんが、人間が体力を消耗する原因の一つに「食べ物の消化」があります。

 

日本でも古くから「食べ過ぎは万病の元」という諺がありますが、沢山ご飯を食べた後に眠くなるのは、内臓が消化活動にエネルギーを消耗しているからなんですね。

そのエネルギー量はどのくらいかというと、フルマラソンを走るほどのエネルギー量だと言われています。

 

芸能人でもタモリさんや福山雅治さん、水谷豊さんのように「一日一食生活」を取り入れている方は多いですが、彼らは総じて若々しく、加齢による衰えが見られませんよね。

口コミで一気に注目を集めた「40代にしか見えない70代女性」Annette Larkinsさん(※リンク先で動画に飛びます)は、完全ビーガン食と雨水で若さを保っていることでも大きな話題を呼びました。

見た目の若さはともかくとして、自己管理力を高める為にも内側の若さというのはあるに越したことはありません。私自身、様々な仕事を行っていく上で精神状態を保つ為にも、現在の食生活にはかなり助けられています。

理由その2:ミニマリズム的に合理的なため

ここだけの話、私がフルータリアンになったのは、洗い物を極力したくないからという理由があります笑

「しょーもない!」と言う声がどこかから聞こえてきそうな・・・。

 

でも洗い物がどうしても好きじゃないんですよね〜。冬は寒いし、手は荒れるし、洗剤で海も汚れるし。

そして私は身の回りにあまりモノを置きたくないので、お客様が来た時以外はほとんど食器を使いません。

「どうにかして食器を使わずゴミを出さず洗い物もせず体にも有益な食のスタイルはないか?」と考えた末に至ったのが、今のライフスタイルです。

果物は持ち運びも出来ますし、調理も必要ありませんし、皮を向けばすぐいただけます。場所も選ばないし、消化や美容にもいいですね。

 

ベジタリアニズムに興味を持った方はおそらく誰もが読んだことあると思いますが、ダイアモンド夫妻著 「フィット・フォー・ライフ」では、「元来、人間は果物だけで食べていたから果物だけで済むはずだ」という言葉があります。

私は栄養学や歴史学のスペシャリストではないので難しいことは全く分かりませんが、とりあえず今の生活になってから10年以上盲腸と歯医者以外で病院にお世話になったこともありませんし、ちょっと風邪っぽいかなと思っても翌日には治るほど健康優良児です。

私の家系はガン患者や病気持ちがかなり多いので、私以外の家族は全員何かしらの病気を持っていますが、私自身は20代半ば以降は大小問わず病気を全くしてません。遺伝子的なことや難しいことはよくわかりませんが、とりあえず元気ですね。

仕事で徹夜をしたり付き合いでお酒を飲むことも多いですが、血液検査も内臓脂肪値が低すぎる以外はこの10年全て優良値ですし、一日動き続けてもあんまり疲れたりしないので、とりあえず問題が起きるまではミニマリズム的にも時短的にも健康にも合理性があると感じられる点が気に入っています。

理由その3:実はコスパがいい

「野菜や果物ばかりなんてお金がかかるんじゃない?」とたまに言われます。

・・・これは私の場合なんですが、実は今の食生活になってからエンゲル係数が激減したんですよね。

量や質にも勿論よりますが、お肉やお魚は外食でも自炊でも高額になりがちですし、ベジタリアン食の場合は調理にかかる光熱費が肉食時と比較して全くかからなくなります。

またコンビニやスーパーでお菓子を買ったり「あ、これ安い!」とか「美味しそう!」という「ついつい買ってしまう」という行為が一切無くなります。そもそも余計にお金を使ってしまう選択肢がありませんからね。

 

蛇足ですが同じロジックでいけば、ダイエットにも繋がるんじゃないでしょうかね。

私はダイエット目的でやっている訳ではないのでよく分かりませんが、「『食の選択肢』が減る」ということに対して、ストレスではなくシンプルな思考と捉えられれば確実に痩せるのではと思います。

ただ、これは私の場合ですので、いろんな意見があると思いますし、まだベジタリアニズムを取り入れたばかりの場合は「お腹が空いてたくさん食べないと無理だ」という場合もあると思うので、ご参考までにしてください。

理由その4:海外で困らない

私は海外旅行が好きでよく行くのですが、海外に行く時のポイントの一つは「美味しいご飯」ですよね。イタリアならパスタ、NYならステーキ、ベトナムだったらフォー、日本だったらお寿司やラーメンでしょうか。

ですが、その国々で料理や味付けの癖が口に合わなかったりするとかなり辛いものがありますよね。

私はお肉が大好きだった時ですらアメリカ食が口に合わず、、初めてNYで暮らした時は今はなきタイムズスクエアの吉野家に毎日の様に通っていました笑

ですが、果物や野菜の場合は大抵の国でいただくことが出来ます。特に先進国であればスーパーの品揃えや低農薬オーガニック製品は日本よりも充実していますし、アジアでは衛生的リスクはあるものの屋台で嘘のような価格で売っています。

 

ちなみにベジタリアンになって一番困ったと思った場所は、沖縄でした笑。

アウトローなひとり旅なら全く問題なかったのですが、以前石垣牛が大好きな恋人と一緒に行った際は外食時にかなり気を遣わせてしまって申し訳ないなーと思ったことがあります。

これはあるあるだと思うんですが、ベジタリアンの恋人や家族への理解については、なかなか難しい問題だったりします・・。

 

ただ、海外ではベジタリアン店は豊富にあることが多いので、基本的に困ることはありません。

ちなみに私が今一番行きたい場所は、ポートランドです。

10人に一人がベジタリアンであるアメリカの中でも、「ビーガンメッカ」と言われるほどベジタリアン文化が当たり前にある場所なんです。またポートランドはビールでも有名ですよね!^^

ベジタリアンあるあるな質問に答えます

ここからはベジタリアンになってあるあるな質問に答えていきます。

ベジタリアンってお腹空かないの?

前述した通り、この質問はかなりされます。

「お腹が空く」つまり、内臓の違和感ですね。空腹感というのは胃の中の食物が完全になくなった状態で内臓が活動している状態。お腹が「グーッ」となるのはこの内臓が動いている音とも言われています。

私の場合はこんな感じで「自分の内臓を客観視」することで、空腹感を感じない様にしています。勿論「お腹すいたー!」って食べる時もありますが、果物や野菜ばかりの生活をしていると不思議と食に対する不自然な欲求がなくなり、空腹感にも慣れて不快感を感じなくなります。

それに、お腹が空いたらバナナ1本食べればお腹はかなり膨らみます。足りなければ2本食べればいい訳ですし。果物は水分量が多く消化がいいので、空腹感を感じれば食べればいいだけの話ですね。

 

例えば空腹時にお米を一気食いしたらめまいがした、甘いモノを食べたくなっていきなりお菓子を食べたら止まらなくなった・・なんてことはありませんか?

これは糖の摂取によって体内の血糖値が急上昇し、反動で急激に下がることで起きています。

しかし、果物や野菜の場合は繊維質が豊富に含まれているので、血糖値の上昇を抑えられるんですね。食べ物の順番に気をつけた方がいいというのはこういう理論に基づいています。

なので、結論は「慣れてくる」、ですね笑

もちろん私も最初から今の様な食生活になった訳ではありません。最初は朝だけ果物にしたり、夜だけ菜食中心の食事にしたりと、少しずつ慣らしていき、最終的に10年かけて今の食生活に落ち着きました。

急激な食生活の変化は心身の不調の原因になりかねないので、くれぐれもご注意くださいね。

会社の付き合いなど社会的に困らない?

正直、会社員時代は「社会的に大丈夫かな」と心配することが多かったです。というのも、接待や仕事上の付き合いでご飯の席にいるときは立場上「お肉が食べられない」ということで相手の気分を害するリスクはある訳です。

例えば上司からの「最高の肉を奢ってやる」と言う言葉や、先輩からの「焼肉いこーぜー!」という誘いに

「あたーす!肉以外、ゴチになります!」と答えれば

「おお、君は安上がりだねー!」という反応よりも

「は?肉食べないのお前?」みたいな反応が予想されるのではないでしょうか。おそらく、男性の場合は特に。

 

社内ではそんな事態にならない様に注意を図っていましたが、これはよく考えるとアルコールでも同じことではないかなと思います。

どうしてもお酒が飲めないという体質の方はいらっしゃいます。特に男性の場合は取引先や社内政治での営業の一環として「お酒の力」が試される機会も多いと思います。

私の場合はお酒でカバーすることは出来ましたが、そもそも食における付き合いの良し悪しで評価が影響する関係ってどうなんだろうかと思う節はありますよね。

勿論楽しい時間や長期的な信頼関係が築ける時間にもなり得るのでその場合は有意義ですし、相手から好意やお誘いを受けた場合はありがたく感謝の気持ちを示して尊重することが礼儀です。

 

何れにしても、お酒や食べ物の体質的問題で理不尽に個人を責めるような会社の付き合いは個人的に人生に必要だとは思いません。そんなストレスに悩むぐらいならさっさと会社をやめて自分の力で楽しく稼ぐ手段はいくらでもある訳ですから。

ただ、友人や家族と一緒に食事をするときは相手に気を遣わせないマナーを心掛ける様にしています。

ベジタリアンになって性格の変化は?

アメリカの研究では安価な食肉に注入される成長ホルモンと精製された白砂糖は、脳に攻撃性を及ぼすという実験データがあります。

重ねて言いますが、私はその道のスペシャリストではないのでこのデータがどこまで信ぴょう性を伴うのかはよく分かりません。

 

ただ、ここからはあくまでも私自身の話です。

私は現在のライフスタイルになってからは食に対する「執着心」がなくなったので、「性格が変わった」というよりかは「執着心を持たなくなった」変化があったのではないかなー、というのが個人的見解です。

例えば「あの人は私を嫌ってるのでは」とか「こうなったらどうしよう」とか「あの人に比べて私は・・」とか、考えても仕方ない様な類のことを延々と考えることですね。

勿論考えることも時にあります。ただ、恋愛や仕事に対して不安だらけだった20代のときと比べると「悩みすぎて眠れない」という様なことはなくなりました。

 

もっとも、これはもともとの性格や現在のライフスタイルによるものでもあるので、一概に「食生活のおかげ」とは断定できない要素です。これを言ったら元も子もありませんが、食生活関係なく毎日ハッピーに過ごしてる方なんてたくさんいますから!

それにもしかしたら、ただ単に年齢を重ねて図太くなっただけかもしれませんし笑

なので重ねて言いますが、あくまでも「私自身の『過去との比較』」の話です。

 

ただ、菜食主義を取り入れている著名人の中にはアインシュタインやガンジー、ダ・ヴィンチやジョン・レノン&オノ・ヨーコ夫妻などの平和主義者が多くいます。彼らは環境問題や動物愛護の観点から菜食主義へ転向されたケースも多くあります。

鶏か卵か、という話になりますが、菜食主義者を取り入れた歴史上の有名人や多くの芸術家のほとんどが平和主義者であることは、一つの共通点と言っても良さそうです。

ちなみにヒトラーも菜食主義者だったという情報があります。しかしとある歴史学者は自身の著書にて「彼は菜食主義であることを宣伝広告としただけであり、実際はベジタリアニズムの迫害さえもしていた」という内容を述べています。

歴史というのは様々な側面を伴っているものですよね。

ベジタリアンって宗教なの?

ベジタリアンだというと、未だに「宗教?」と言われることがあります。

確かに動物を殺生しないという考えに基づき、ヴィーガニズムを取り入れている方は多くいます。

これはヨガの教えにもあるのですが、ヨガの言葉には「非暴力」(アヒムサ)という教えがあります。私を含めヨガをしてる方が全員厳格なヴィーガンではありませんが、「動物に感謝して命をいただく」という考えの元、食に向かい合っているヨギーニが多くいることは確かです。

ただ、「動物性食品を食べない」イコール「宗教」と思われたり、「肉を食べてる自分を批判されてるんじゃないか」と否定的に思われたりすることはあります。

 

結論から言うと、私自身は「好きなものを美味しくいただければ何でもいいんじゃないか」と思っています。

食べるという行為は命をつなぐ行為でもありますが、誰かと一緒に時間を楽しむ行為でもあります。

その時間が有意義なことが大切で、誰が何を食べるからといってその行為を否定したり批判することは少し寂しいですよね。

 

世界を見渡せば、いろんな考えの方がいます。

アジアでは犬を食べる国がある一方で、牛や豚を食べることをタブーとしてる国もある。それらを自分の固定概念だけで見るのではなく、歴史的背景やその土地の風土を視野に入れて様々な観点で見ることで、また見える景色が変わってくるんじゃないのかなと思いますし、人間にとって命そのものと切り離せない「食」の多様性は、純粋に興味深いものだと思うんです。

 

そして、これは食に限らない話でもあると思います。

食に限らず、これからの時代に必要な考え方。「知る」ことで見える世界が変わる。

先日「隣の家族は青く見える」というドラマを見ていたら、深田恭子さん演じる不妊治療に悩む女性が言ったセリフに、こんな言葉がありました。

 

「知らないことだから、怖くなるんだよ。

 

人間は、自分がよく知らない事柄に対しては恐怖心を抱くものです。

「自分はこう考えている」という「常識」を覆されたくない、変化を恐れる生き物なんですよね。

ですが、それを「知る」ことで世界は変わる

「そうなる」必要性は全くない。「理解」する必要すらないとさえ思います。

ただ、否定するのは知ってからでも遅くないんじゃないのかな、と。

 

インターネットのインフラ化によって多くの情報がオープンになり、仕事や恋愛、結婚や子育て、ライフスタイルなど、生き方全てがものすごいスピードで「当たり前」なんてものが存在しない時になっています。

食べ物に関してもその一つ。食べ物はあなたを作るそのモノでもあると同時に、日常を豊かに彩ってくれるモノ。

自分らしい食をこれからも楽しんでいきたいですね。

今回は以上です。