昨今のマインドフルネスブームで注目度が上がっている「瞑想」。
都内を中心にメディテーションサロンが人気になったり、座禅が見直されていたり、
中には「ビジネスでハイパフォーマンスを上げるために瞑想をしてみたい」
という声も多く聞く様になりました。
しかし一方で、「集中できない」「考えちゃって続けられない」と
「瞑想が苦手」だという声も多く聞きます。
今回は、初心者の方でも簡単&効果的に瞑想を続けられる
オススメのやり方とコツを紹介します。
初心者にありがちな「瞑想が続かない」理由
まずは初心者にありがちな「瞑想を続けられない理由」を私なりに分析してみました。
「考えてはいけない」「集中しなきゃ」という思い込み
瞑想を習慣化してる人は「瞑想中は何も考えてない」という方が多くいます。
そういった前知識があればあるほど、ついつい
「瞑想中は何も考えちゃいけないんだ」
「集中しなくてはいけないんだ」
と、考えがち。
しかし、人間というのは「こうしなきゃいけない」と思うほど、
それにとらわれてしまうものです。
忙しいあまり時間を気にしてしまう
忙しい現代人は常に頭をフル回転モードにして働いています。
情報に溢れた現代で働いている人ほど「無の状態」に慣れていないので
「時間がもったいない」と瞑想中もフル回転で色々なことを考えてしまいがち。
特に瞑想中は視界が真っ暗になるので、余計な情報が脳に入らない分、
下手をすると考えごとが捗ってしまうケースもありますね(笑)
「あとどのくらい目をつぶっていればいいのだろうか、
終わったらご飯の支度して仕事して・・」と、
「瞑想」がいつの間にやら
「脳内タスク整理時間」になっているケースもあるあるだと思います。
慣れていないので不安になる
これは純粋に慣れの問題なだけだと思いますが、睡眠時間以外で
視界が真っ暗になる時間というのは、日常生活においてはあまりないでしょう。
特に瞑想が初めての場合は「真っ暗な状態」で尚且つ
「(一人だけの空間だとしても)自分だけ視界が見えてない」という
イレギュラーな状態に「不安」を覚えるのは当然です。
その「不安」によって自律神経が乱れ、極端な例だと
呼吸が苦しくなったり理由なく危機感を感じたりという事も、起こり得てしまうのです。
前提として、別に雑念だらけでOKという意識を持とう
大前提として、個人的には
瞑想に「こうでなくてはいけない」というルールはないと思っています。
別にやりたければやればいいし、やりたくなかったら無理にやらなきゃいいし、
雑念だらけになっても別にいいじゃんと思います。
そのくらいラフな感覚で、瞑想中も「夕飯のレシピ」とか考えながらでも
1日5分とりあえず目をつぶってみるか、レベルで始めてみてはと思います。
つまりは、あまりに前知識ばかり持ちすぎて
構えた状態で始める人が多すぎると思います。
逆を言えばやる前から効果を求めすぎなんですよね。
10回腹筋やったから直後にいきなりシックスパックにならないのと同じで、
瞑想は別に魔法でも何でもないんで、とりあえず毎日30秒でも続けてみればいいんですよ。
最初はその位無欲な状態でやってみると良いと思います。
では、次からそれを踏まえた上で、初心者でも簡単な瞑想のやり方とコツを
お伝えしていきますね。
瞑想のコツは身体の安定&呼吸法にあり
「身体と心は繋がっている」とはよく言ったものですが、
これは非常に理にかなっています。
※少し難しい話になるので、「さっさと瞑想の方法教えろや」という方は
ここはサッと飛ばしてください。
人間の身体には自律神経という神経があり、
これらが内臓器官をコントロールしています。
自律神経は交感神経と副交感神経の二つで成り立っており、
この二つのどちらが優位になるかによって、人間の心の状態も大きく変わります。
「交感神経(=元気になる神経)」が優位になれば
(例えば汗をかく様な激しい運動を行った時)元気になりますし、
「副交感神経(=リラックスさせる神経)」が優位になれば
(例えば湯船に浸かってのんびりしてる時)不思議とリラックスします。
私たちの身体はこの「交感神経」と「副交感神経」の
二つが機能して心のバランスを取っているので、
このどちらかが大きく乱れる様な状態であれば、
当然ながら瞑想中も落ち着かなくなってしまいますね。
・・ちょっと何言ってるか分からない、って場合は
「つまり身体の状態が安定していれば心≒頭の中も安定するのね」
くらいの理解で大丈夫です。
で、身体の安定を整える為には二つのポイントがあります。
一つは、座り方(瞑想している時の身体の状態)
もう一つは、呼吸法です。
では、次から超初心者でも今すぐ簡単にできる瞑想のやり方を
一つずつ見ていきましょう。
座り方を安定させる
瞑想をする際は、安楽座という
あぐらに近い座り方になるケースが多いと思います。
しかし、人によっては安楽座の状態で長時間座るのはなかなか辛いもの。
その為に、安定した座り方というのはとても大切になってきます。
お尻の下に高さを作る
瞑想で座るときは、骨盤を立てて背骨を伸ばした座り方が推奨されています。
しかし、腹筋が弱い場合、背中が丸まってしまったり、逆に反腰になったりしまいがち。
これでは瞑想に集中出来ないどころか、身体を痛める原因になりかねません。
そういう場合は、座る前にブランケットやヨガブロックなどを敷いて
お尻の下に高さを出していきましょう。
ヨガブロックは100均などに売ってますし、自宅の場合はお布団やクッションで充分です。
お尻が安定すると自然と背筋が伸びてリラックスした状態で瞑想に入れますよ。
仰向けになる
とりあえず瞑想に何らかのブロックがある人は、仰向けに寝てしまいましょう。
もしくは寝る前の3分とかでも充分です。
仰向けになることで背中や骨盤周りの緊張が抜け、身体の余分な力が取れて
副交感神経が優位になるので呼吸が通りやすくなります。
仰向けになったらそのまま目を閉じましょう。
そのままスーッと寝てしまったらそれでOKです。
もしもストレッチ効果を取り入れたい場合は、
仰向けのまま足裏を合わせて股関節を開いた状態にすると
骨盤周りがストレッチされてよりリラックス効果がもたらされます。
痛い場合はすぐに解放し、終わった後は両膝を立ててパタパタとほぐしてあげましょう。
呼吸法
続いては呼吸法です。
呼吸法というと何だか一気にインドの香りがしそうだというイメージがあるかもですが
なんて事ない、私達が今まさにこの瞬間も行なってる事ですね。
呼吸を止めたら生きていけない様に、「どう呼吸するか」によって
人間の身体の状態は大きく影響を受けてきます。
何度も言いますが「こうしなくてはいけない」呼吸法なんてものは、個人的には
ないと思っているので、自分に合いそうなものを参考にして頂ければと思います。
腹式呼吸
腹式呼吸とは、鼻から吸ってお腹を膨らませ、鼻から吐いてお腹を凹ます呼吸です。
ポイントは「吐く時に出来るだけ細く長く」吐くこと。
意識できそうであれば、吐く時におヘソを背中に寄せる様に薄くして、
吸うときはお腹を大きく風船の様に丸くしていきましょう。
苦しくなったときは口からハーッとため息を吐いてもOKです。
仰向けでやる場合は、お腹に手を当ててみるとその動きがより分かりやすくなりますよ^^
カウントをとる
腹式呼吸を続けていても、気づいたら「夕飯のこと考えてた」って状態で
普段の呼吸に戻ることは割とあるあるです(笑)
まぁ別にそうなってもいいのですが、もしも呼吸に集中したいときは、
カウントを取っていきましょう。
10秒だけなら「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10!」と
お風呂に入った子供ばりに数えるだけで十分です。
これに慣れたら30秒、1分と続ければいいですし、
もしも5分10分と長い時間でチャレンジしたい場合は、
呼吸の長さをカウントしていきましょう。
例えば吸う時に4カウント、吐く時に8カウント数えてみる
といった具合です。
鼻から吸って「1、2、3、4」
→鼻から吐いて「1、2、3、4、5、6、7、8」といった感じですね。
上記の腹式呼吸と合わせるとさらに効果的です。
最初は慣れないかもしれませんが、カウントに集中する事で雑念が消え、
自然と心が落ち着いてきますよ。
さらに落ち着いた状態で瞑想を深めるコツ
ここから先は、さらに落ち着いて瞑想を深める為のプラスαのコツをお伝えしていきます。
顔の力を抜く
個人的にレッスン中に生徒さんを見てて思うのが、
「眉間のシワが深い」ってこと!
おそらく自分もそうなんだろうなーと思うのですが、
それだけ毎日頑張っているのと、後はスマホやPCなどの眼精疲労が原因で
顔の筋肉が強張ってしまっているのです。
顔の力を抜く時にオススメなのは、
- 少し口角をあげる
- 歯と歯の間に隙間を作る
これだけで十分!
瞑想前にこの二つを心がけると、不思議と目の力も抜けてきます。
音楽をかける
上記を全て試しても「アカン・・・」という場合は、
リラックス系の音楽をかけるのもオススメです。
youtubeからメディテーション用の音楽を探してお気に入りのものをかけたり
ヨガやヒーリング系サロンで流れる音楽もオススメ。
聴覚からの情報で自然とリラックスモードになり、心が落ち着いてきます。
ちなみに私がよく使っているのはこちらの音楽です。
良かったらご参考ください^^
どちらもイージーリスリングなので
夜眠れない時や、ぼーっとするときのBGMとしてもオススメです。
色々考えるよりも、まずは「その場で1日30秒」から始めよう
何だかんだ色々書いていきましたが、瞑想の良いところは、
即効性はなくとも徐々に自身のベースの状態がフラットになってくる
事だと思います。
別に決まりきったやり方にこだわらなくても、
自分に合った瞑想でとにかく10秒でも30秒でも「続けていく」のがポイント。
例えば私の場合、どれだけ忙しくても毎日1分は必ず瞑想を行なっていますが
以前は同じ場所にジッと座ることすら落ち着いて出来ませんでした。
しかし、今ではスッと瞼を閉じるだけで心が落ち着くことが分かるので、
「自分をフラットに戻したいな」と思ったベースで
瞑想をすることが出来ます。
自分で自分をコントロール出来るとまでは流石に言いませんが、
それでも私達の身体ってとってもうまく出来てるなーと思います!
例えばわざわざシーンとした空間であぐらをかかずとも、
電車の中でスマホを閉じて目をつぶって深く呼吸をしたり、
寝る前に「1日頑張った自分自身に感謝する時間」として1分呼吸をするだけで
次に目を開いた時に、不思議と
より、穏やかな気持ちで世界を迎えられる様になるんですよね。
細かい前知識を勉強することも大事ですが、
まずは無欲の状態で「とりあえず1日30秒目を瞑って呼吸」
から始めてみてはいかがでしょうか^^
そして、もしも居心地が悪い・・という場合は、
上記の方法を取り入れてみてくださいね。
それでは今回は以上です!